今、世界中の人材開発関係者が注目する学習スタイル「マイクロラーニング」とは?
皆様こんにちは。柿の種のわさび味と梅味にすっかりはまってしまったDombeです。
さて、企業の人事・教育ご担当者の皆様、「マイクロラーニング」という学習スタイルをご存知でしょうか。
今年5月21日~24日に米国アトランタで開催された、世界中の人材開発関係者が集う国際会議、「ATD 2017 International Conference & Expo(ICE)」のオープニングメッセージで大きく取り上げられるなどして、注目を集めています。
今回の記事では、このマイクロラーニングについて少し解説したいと思います。
マイクロラーニングとは?
マイクロラーニングとは、教える側が1~5分程度で終わる動画やWebコンテンツ等の細分化された学習コンテンツを学習者に提供し、学習者が好きな時にそれらにアクセスして自学する、教育・学習のスタイルです。
※時間については諸説ありますが、要はこれまでの学習のように数十分、数時間を要さず、学習者が気軽に取り組めるボリューム、ということです。
例えば、私がプライベートで取り組んでいる、Googleの無料eラーニング「Googleデジタルワークショップ」も、マイクロラーニングを取り入れたeラーニングといえそうです。
「検索エンジン対策」「読まれやすいメールマガジンの設計方法」といったデジタルマーケティングの各テーマについて、5分足らずの動画と1~3問の確認テストで学んでいきます。一回の学習は5分程度で完了するため気軽に取り組みやすく、通勤時間中などのちょっとした時間にもスマホひとつで学べるので、大変重宝しています。
なぜ注目を集めているのか?
マイクロラーニングは、学習者がいつでもどこからでも簡単に教材にアクセスできることが特徴の一つであるため、上の例でも挙げたようにeラーニングとの相性が抜群です。よって、PCやスマホに慣れ親しんだミレニアル世代が取り組みやすい学習スタイルといえます。
米国のミレニアル世代は8,700万人、全体の3割の人口規模を占めており、企業側からすれば消費者としても、労働力としても見逃せない存在です。
日本では少子高齢化の影響で米国ほどの人口規模を占めてはいませんが、若い労働力や顧客を継続的に確保するためには、この世代のニーズに応えていく必要があるのは同じといえます。
またATD 2017 International Conference & Expoでは、調査対象企業の38%がマイクロラーニングをすでに活用、42%が将来マイクロラーニング導入を検討しており、すでにIBMや造船会社などの多数の企業で効果が上がっていると報告されています。
マイクロラーニングのメリット
学習者が取り組みやすく、より効率的に学習内容が定着する
毎日長い学習時間を確保するのは大変ですが、数分で完了する学習であれば毎日手軽に取り組めます。忙しい従業員も、移動中等のちょっとした時間に学ぶことが可能です。 また、学んだことを定着させるためには復習が欠かせませんが、数分で終わる教材であれば復習にも取り掛かりやすいので、学習内容を定着させやすくなります。
教材の作成、更新が簡単になる
分厚いテキストや十数分、数十分にわたる動画は、作成も更新も多くのコストがかかりますが、小ボリュームの教材なら、作成も更新も簡単になります。
従業員教育にeラーニングを取り入れたいものの、教材作成のコストが心配で踏み出せない企業でも最初の一歩を踏み出しやすく、その後教材を改善したり企業の方針が大きく変わったりした際にも、スピーディに柔軟に対応できます。
マイクロラーニングの限界と活用方法
教える側にも学習者にも様々なメリットがあるマイクロラーニングですが、決して万能なわけではありません。
仕事の現場で活きるスキルを身に着けるためには、学習者同士で議論して考えを深めたり、実際の現場で講師や上司、先輩からフィードバックをもらったりといった、実践的な学習が必要不可欠です。長い学習時間をとらないマイクロラーニングでは、このような学習は不可能です。
しかし、一人でも行える基本事項や概要の知識習得には、マイクロラーニングが有効です。実践的な学習と併用することで、研修全体の質と効果の向上を期待できるのではないでしょうか。
マイクロラーニングを取り入れてみたい?ぜひコレオスへご相談ください。
マイクロラーニングは、従業員の学習が長続きしない、eラーニングを導入したいものの、教材の作成・管理コストが心配で踏み出せないとお悩みの企業にとって、有効な解決策の一つです。
コレオスが提供する製品の中には、マイクロラーニング環境の構築のお役に立てるものがいくつかありますので、ご紹介いたします。
短時間でも毎日外国語を聞いて話して、会話スキルを習得!オンライン語学ツールRosetta Stone(ロゼッタストーン)
ひとつのレッスンは5分~10分ほど、モバイルにも対応と、まさにマイクロラーニングそのもの。さらに発音トレーニングでは、自分の発音がちゃんと通じるか、瞬時に解析・判定してくれる機能もあります。 ネイティブの先生とのオンラインセッションで、レッスンで覚えたことを実践し生のフィードバックを得ることも可能です。
覚えた外国語を、仕事の現場で使えるようになるまでしっかり定着させるための工夫が盛りだくさんの、オンライン言語ツールです。
>Rosetta Stoneの詳細を見る
※コレオスでは、法人のお客様への販売・導入支援を行っています。
マイクロラーニングの環境構築を支援する学習管理システム
数分の動画や簡単なスライドなどの教材はあるけれど、モバイル端末からアクセスできる状態ではない、様々な学習コンテンツが社内に散逸して、管理できていない…
そんな時は、スマホ対応も可能な学習管理システム(LMS)の導入・活用もご検討してはいかがでしょうか。教育コンテンツの管理・配信や学習者の進捗管理等を集約化し効率化することができます。
本記事が、人材育成に関する様々な課題を抱える、企業の人材育成関係者様のお役に立てば幸いです。
参考:
- 「ATD国際会議&エクスポ2017のレポート」(「人材教育」2017年8月号 株式会社日本能率協会マネジメントセンター)
- 「ミレニアル世代」
https://jinjibu.jp/keyword/detl/742/ - 「<ATD2017>Microlearning(マイクロラーニング)は学習方法の一つ。高速にPDCAサイクルを回し続けることが最重要」
https://www.aldoni-hr.com/atd2017-6