「ブレンド型授業」?「ハイブリッド型授業」?混乱しがちな「◯◯型授業」の意味まとめ
みなさんこんにちは。
オンライン教育の普及とともに、「ブレンド型授業」「ハイブリッド型授業」などの「◯◯型授業」がたくさん出てきました。この2つは、対面授業とオンライン授業をミックスした授業のことですが、違いをご存知でしょうか?
教育機関ご関係者様の中にも、実はきちんと確認したことがない方、今さら聞きにくいと考える方もいらっしゃるかもしれません。
本記事では、「◯◯型授業」を一つ一つ取り上げ、混乱しがちな意味やどのような形態の授業なのかを整理します。
「『◯◯型授業』がたくさんありすぎて区別がつかない!」
「オンライン授業を取り入れたいけど、どんな方法があるのか、そもそも基礎知識があやしい…」
そんな方が、さまざまな形式の特性を踏まえて授業に取り入れたり、今後のオンライン教育手法や可能性について議論をスムーズに進めたりする際の、お役に立てれば幸いです。
目次[非表示]
- 1.対面授業
- 2.オンライン授業
- 2.1.ライブ(リアルタイム)配信
- 2.2.オンデマンド配信
- 3.ハイブリッド型授業
- 3.1.ブレンド型授業
- 3.2.ハイフレックス型授業
- 4.まとめ
- 5.さまざまな形の授業を支えるコレオスの教育ICTツールのご紹介
最初に前提として、「対面授業」と「オンライン授業」について、おさらいしましょう。
対面授業
対面授業は、教室などの特定の場所・時間に教員と学生が集まり、教員が講義を行なったり、議論や実習したりする授業です。
従来「授業」といえばこの手法が基本でしたが、昨今ではオンライン教育の普及、災害やパンデミックなど非常事態下での学びの機会保障の観点から、さまざまな授業手法のうちの1つとして捉え直し、評価する動きが見られます。
オンライン授業
PCやインターネット回線などのICT技術を用いて実施される授業です。
学生と教員が必ずしも同じ時間・場所に集まる必要はなく、忙しい教員や学生も、ある程度自身の都合にあわせて教え、学べる柔軟性が特長です。
一方、学生と教員双方のICT環境や操作スキルが不十分だと授業に支障が生じる、直接顔を合わせる機会が減ることで学生が孤独感を覚えやすい、学ぶモチベーション維持が難しくなる、など注意点もあります。
昨今では、以上のような特性を踏まえた上で、可能性や対面授業との組み合わせ方について、活発に議論されています。
オンライン授業の実施形式は、ライブ(リアルタイム)配信と、オンデマンド配信に分けられます。
ライブ(リアルタイム)配信
教員が、ネット回線で講義を「生配信」し、学生はPCやモバイル機器で自宅など教室以外の場所からもリアルタイムに受講できる授業です。配信・受講には、遠隔授業システムなどが使われます。
マイクを使えば教員と学生が直接会話もでき、遠隔ながら対面授業に近い臨場感の授業を実施できます。遠隔授業システムの中には、マイクでの会話以外にも、チャット、ちょっとしたクイズやアンケートの実施、グループに分かれての議論など、コミュニケーションや協働作業を円滑化する機能を備えたものもあります。
オンデマンド配信
「オンデマンド(on demand)」は、「要求に応じて」という意味です。
教員は、あらかじめ講義を動画に収録し、LMSや動画配信プラットフォームなどにアップロードしておきます。学生は、都合のいい時間、場所からPCやモバイルで動画にアクセスし視聴します。
動画配信には、YouTubeなどメジャーな動画プラットフォームのほか、詳細なアクセス権設定や視聴分析が可能な動画プラットフォーム、LMSなどが使われます。また動画作成ツールは、初心者でも簡単に動画を録画・編集できるものや、動画の途中にクイズを挟むなど、双方向性のある高品質な動画を簡単に作れるものも登場しています。
ここまで、対面授業、オンライン授業、ライブ配信、オンデマンド配信と、授業形式を整理しました。4つの形式をまとめると以下のようなイメージです。
さらに、対面授業とオンライン授業(ライブ/オンデマンド)を組み合わせた授業の呼称に「ハイブリッド型授業」「ブレンド型授業」「ハイフレックス型授業」の3つがあります。
次から、それぞれの意味を整理しましょう。
ハイブリッド型授業
「ブレンド型授業」と「ハイフレックス型授業」を総称した言い方です。2つの授業形式を詳しく見てみましょう。
ブレンド型授業
教える内容や、教員と学生の状況に合わせて、オンライン授業と対面授業を行き来する授業です。
例の一つとして、基礎知識のインプットをオンデマンド配信で学生各自に進めてもらい、議論や演習などのアウトプットを対面授業で行う、「反転授業」があげられます。
また、初回授業は対面でオリエンテーションや顔合わせを行い、2回目以降は基本的にライブ配信の遠隔授業、実習の際は対面授業にする、といった、科目全体でオンラインと対面を混合する構成も、ブレンド型授業と言われます。
ハイフレックス型授業
ライブ授業と対面授業を同時に行う授業のことで、対面授業の様子を遠隔地の学生へもオンラインでライブ配信します。
学生は自身の状況に応じて、教室で講義を受けるか、自宅などでPCやモバイルから講義を受けるかを選ぶことができます。
なお「ハイフレックス(HyFlex)」は、「ハイブリッド(Hybrid)」と「フレキシブル(Flexible)」を組み合わせた造語です。
まとめ
以上、近頃よく聞く「◯◯型授業」のそれぞれの意味や形態に説明しました。まとめると、
-
ハイブリッド型授業:対面授業とオンライン授業を混合した授業の総称。ブレンド型授業やハイフレックス型授業がある。
- ブレンド型授業:授業の内容や教員、学生の都合に合わせ対面とオンラインを行き来する授業。
- ハイフレックス型授業:対面授業を遠隔地の学生にも同時中継する授業。
となります。
皆様の知識の整理にお役立ていただければ幸いです。
さまざまな形の授業を支えるコレオスの教育ICTツールのご紹介
最後に、私たちコレオス株式会社では、LMSなどの教育ICTツールを高等教育機関へ提供し、以上で紹介したようなさまざまな形の授業を支援しております。
オンラインでも、学生が満足でき教育効果を高められる授業を行いたい
今使っているICTツールだけでは、やりたい授業の実現が難しい。
このような課題をお持ちの方は、ぜひ私たちにお気軽にご相談ください。各ツールの資料のご請求も、いつでも承ります。
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全世界の多くの大学で利用される「世界水準の」LMS。多機能性とわかりやすい操作画面を備え、教え方、学び方の幅を広げます。授業だけでなく、就職支援などの各種学生向けサービスや、教職員間の情報共有など、多用途にお使いいただけます。
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きめ細かな学生フォローを支援するラーニングアナリティクスツール
IntelliBoard(インテリボード)
LMSに蓄積されたデータを分析し、学生、教員、管理者それぞれに必要なダッシュボードを提供、振り返りやタイムリーな学生フォロー、今後の教育・学習計画立案を支援します。レポートの種類は130以上。学修データ分析ニーズに包括的に応えます。
※現在、MoodleもしくはOpen LMSをご利用中の教育機関へ提供しております。
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Blackboard Collaborate(ブラックボードコラボレート)
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Powtoon(パウトゥーン)
ブラウザ上で、直感的な操作で簡単に高品質な動画を作成できます。初心者でもスムーズに動画を作れるようさまざまなテンプレートや素材を用意しているほか、既存のパワーポイントを取り込み作成することもできます。