企業の語学研修成功の5ステップ:その2 現在の社員の語学力を測定する
自社の社員の現在の語学力を把握できていますか? また、社員は今の自分の語学力と、企業が求める語学力とのギャップを認識していますか?
Rosetta Stone社が世界中の200以上のエグゼクティブへの調査をもとにまとめたホワイトペーパー「語学研修成功の5ステップ(原題:“5-STEP GUIDE to Successful Language Training”)」では、2つめのステップとして、語学研修開始前に「現在の社員の語学力を測定する」ことが挙げられています(1つめのステップはこちら)。
すでに実施している、という企業も多いのではないでしょうか。
社員の現在の語学力を把握することの意味
Rosetta Stoneは、社員の現在の語学力を知ることは企業にとってどのような意味があるかを、改めて4つにまとめています。
1.現在の社員の語学力を評価する
2.業務のパフォーマンス向上に必要な語学レベルを設定する
3.語学研修の対象となる社員を特定する
4.短期的、長期的な目標を設定する際に活用する
まず、1「現在の社員の語学力を評価する」と2「業務のパフォーマンス向上に必要な語学レベルを設定する」により、現在地から企業が定める最終目標までどのくらいの距離(ギャップ)があるかが明らかになります。
もちろん、明らかになった最終目標と現在地とのギャップは、社員にしっかり周知することもお忘れなく!
次に3「語学研修の対象となる社員を特定する」について。
この調査では、対象企業の3分の2が語学研修の対象は全社員と考えている一方、社員の第二外国語習得をコア・コンピテンシーとしている企業はわずかでした。
全員に同じコストをかけ、同じ研修を実施すればよいとは限りません。社員の語学力を測定すると、教育コストをかけるべき層が見つかるだけでなく、コストをかけずとも他の社員の学習のペースメーカーになりうる層、グローバル人材として即戦力になりうる層も見つかる可能性があります。より効率的な語学研修はもちろん、社員の能力に応じた適切な人材配置も実現しやすくなります。
そして最後の4「短期的、長期的な目標を設定する際に活用する」。
第二言語習得は楽な道のりではありません。最終目標だけ提示されても、あまりに遠くて社員が学習モチベーションを維持できません。そのために必要なのが、途中に複数の小さな短期目標を設定することです。社員の現在の語学力と最終目標までのギャップがわかれば、無理のない最適な短期目標も設定できます。
最終目標までの短期~中期目標の設定については、こちらのページもご参考になさってください。
「話す力」を測定するには?
ところで、社員の語学力を測るにはどのような方法があるでしょうか。弊社にお問い合わせいただく人事・教育担当の皆様も、何が最適な方法なのかお悩みの方が多いようです。
今回の調査では、対象企業がどのような方法で測定しているかも集計されています。結果は以下の通り。
6割が内製テストを活用している、というのは驚きですね。海外の企業を対象にした調査ならではの結果と言えるかもしれません。もちろん、外部テストを使用している企業も多くあります。
一方、弊社にご相談いただく内容で多いのは、「ペーパーテストのスコアが高いのに話せない人が多い。会話力を正確に測るには、どうしたらいい?」というものです。
スピーキングテストの活用で、「話す力」を客観的に判定
そんなときは、スピーキングテストの採用を検討されてはいかがでしょうか。
試験会場でネイティブの面接官と実際に話すもの、PCのマイクや電話を使用するもの等、さまざまな形式のものがあります。法人として受験を申し込むことで、割引があったり自社の会議室で実施してくれたりといった、法人向けサービスを提供している場合もあります。
自社が求めているスキルや、社員の勤務スタイル、予算等に合ったものを選んでみてください。
最後に
まだ社員の語学力の把握ができていないという方も、測定はしたが有効活用できていないという方も、こちらの記事を参考に、改めて測定方法や結果の有効利用について検討してみてください。
次回は、3つめのステップ「現実的な最終目標を設定する」をご紹介します。お楽しみに!
5ステップをPDFでまとめて読む
ご希望の方に、本ブログで紹介している5ステップを一冊にまとめた資料をお送りします。ぜひお気軽にご請求ください。
「企業の語学研修成功の5ステップ」目次
|
Rosetta Stone社のホワイトペーパー(英語)をダウンロードする
※このホワイトペーパーの調査結果についてのご質問や詳細については、弊社にお問い合わせいただいてもお答えしかねます。ご了承ください。